電気の要らないエアコンや空気清浄機、お掃除不要のキッチン・トイレ、
水のいらないお風呂、天井を走る車・・・などなど、
自然のすごさをカタチにする素敵なことを たくさん考えている石田教授の、日々の発見をお届けします。


嬉しいお話です!

 嬉しいお話です!この「すごい自然のショールーム」が表彰されました。9月に「第1回キッズ・アワード」(キッズデザイン協議会)、10月に「グッド・デザイン賞」(日本産業デザイン振興会 )のダブル受賞です。来年1月から1年間の予定で「月刊 環境ビジネス」に、自然のすごさを連載して頂くことにもなりました。このショールームを開いて約1年4ヶ月になりますが、多くの方のお陰で、このショールームが成長してきたことを実感しています。ありがとうございます!! これからもご支援をどうぞ宜しくお願いします。
 このショールームを利用した子供たちへの環境教育も少しづつ始めています。最近では、10月11-13日に仙台で開催されたエコ・プロダクツ展で9回の教室を開講、延270人の小中学生と地球環境や自然の勉強そしてアメンボを実際に作ってみる実験など、講師役の研究室の学生たちとワイワイ・ガヤガヤ・・・・楽しんでいただきました。16日には、仙台の上愛子小学校5・6年生45人と、そして、26日には仙台の八乙女中学の2年生の皆さん200人の授業ということで学生20人をトレーナーにして座学とグループトレーニングで地球や自然の不思議を勉強しました。今日29日は愛媛県の金生第2小学校66人と自然と人との関わりについて勉強してきました。校長先生も教頭先生も、とても深く地球のことを考えていらっしゃり、子供たちも素直で、元気であっという間の1時間30分でした。私も、とてもよい勉強をさせていただきました。
 今、仙台へ向かう飛行機の中でこのコラムを書いています。昨日は、以前お話した(?)(http://www.semsat.jp/column01/こちらのコラムでした)、花王(㈱)の「花王・教員フェローシップ」の報告会でした。子どもたちが環境への意識を高く持ち成長してゆくために、環境教育の実践者である学校の先生方に、海外の野外調査へボランティアとして参加していただいたものです。10名の小中学校の先生がこの夏に世界の色々な国で活動した結果を1日掛けて聞かせて頂きました。すばらしい報告会でした。たくさんの発見もあったようで、どうやら皆さん、自然に対する新しい眼力をつけられたようです。とても嬉しく思いましたし、こんな先生の下で勉強できる子供たちをもっともっと増やしたいと心から思っています。花王さんだけでなく、他の企業にも、もっとこのアースウォッチ・ジャパンの活動を支援頂きたいものです。
(2007年10月29日)

ヤマガラきたぞ

 ぼくは青葉山の杜の中に建っているマンションの9階に住んでいます。居間の前に広がる杜は季節の変化を色濃く見せてくれます。特に4月から5月にかけての杜の萌黄は言葉には出来ないほどとても深く美しく、毎日変化してゆく様は何とも言葉では表せないほどです。6月にはいると鳥たちが元気な声を上げ始めます。この2年間、毎年ヤマガラがベランダの通風孔に巣を作りにやってきます。こんなに杜があるのにどうしてわざわざ通風孔にとは思うのですが・・・最初の年は、一所懸命努力をして、苔や色々なものを持ってくるのですが、プラスチックの通風孔では滑って、出入りのたびに折角運んできた材料を落としてしまい、結局あきらめてしまったようです。今年は、通風孔の入り口の下にテープを張って運んできた材料が落ちないように工夫してみました。嬉しいことに、毎日朝8時頃出勤して巣作りをしていましたが、どうやら夫婦で住み込み始めたようです。卵を産むのかな、雛が育つのかな??とても楽しみです。それにしても、いつも猛烈なスピードで通風孔に入ってゆきます。よくぶつからないものだと、とても不思議です。
今年からアースウォッチ・ジャパンのお手伝いをさせて頂くことになりました。アースウォッチの活動は野生生物や生態系など環境保全研究を進める科学者をお手伝いすることで、世界各地で120を超えるプログラムを支援しています。素晴らしい活動です。企業から、この活動を支援するプロジェクトも盛んです。日本郵船(株)は、「日本郵船ネイチャーフェローシップ」で2007年度派遣大学生5名を決定し、6月8日に出発式を行いました。5人の派遣学生は世界各地で科学者の指導を受けながら、各国から集まったボランティアとともにアースウォッチが支援する海洋環境調査に携わります。花王(㈱)の「花王・教員フェローシップ」は、子どもたちが環境への意識を高く持ち成長してゆくために、環境教育の実践者である学校の先生方に、海外の野外調査へボランティアとして参加していただくものです。10名の先生がこの夏に世界で活動予定です。
共に10月には活動を終え、報告会が予定されています。どんな発見があり、どんな自然との出会いがあったのか聞かせて頂くのを今からとても楽しみにしています。
(2007年6月22日)

タッチ・アンド・ゴー

鹿児島県のずっと南、沖永良部島に来て1週間が過ぎました。南国の太陽は強烈で、ジリジリト焼けてしまいそうですが、木陰に入ると森を通ってきた海風はとても爽やかで汗もスーッと引いてゆきます。毎日自然の中に居ると、忘れていた美しさを再発見したり、虫や魚たちが本当に力いっぱい生きていることを実感します。
夜空を見れば、本当に降ってきそうなほどの星が一杯に拡がっています。あまりの星の多さに学校で習った星座表の何がどこにあるのかわからなくなるほどです。天の川は英語ではミルキーウェイといいますが、その表現がピッタリで本当に白い川のようです。
サンゴ礁の端まで行って、ザブンと潜れば、30-40cmの魚がいっぱいです。何とか一匹、今日の夕食にと思いますが、持っていったパンくずを捕られるだけで、私の手が届くその少し先を悠々と泳いでいます。家に居るヤモリはどうやら種類が増えたようです。ケッケーと鳴くグループとコロコロッコーと鳴くグループの2派が勢力争いをしているようです。あまり全速で走るのを見たこともないヤモリが、初めてすごいスピードで戦っているのを見ました。まるで忍者のように、全速ですれ違いざま攻撃しているようです。勝負は一瞬、勝ったヤモリは安全な天井へ移動して勝利の雄叫びを上げます。
島は2ヶ月近く雨がなく、サトウキビの葉も黄色くなってきました。虫たちも水不足なのでしょう。海から戻ってマスクや足ひれを入れたバケツに水を張るとすぐに蜂が水を飲みにやってきます。飛行機のタッチ・アンド・ゴーの要領で空中から一瞬水面をかすめて又舞い上がってゆきます。これを何度も何度も繰り返して水を飲むのですが、何匹かはこのタッチに失敗して水面に激突、おぼれて死んでしまいます。
かわいそうだと思うこともありますが、ここに居るとすべてが自然の法則で成り立っていることを実感します。そして、私たちもその中の小さな一つだという気がしてくるのです。
(2006年8月3日)

蜘蛛(くも)の糸

 蜘蛛の糸がついに人間を吊り上げました(YOMIURI ONLINE 5月23日)。蜘蛛に魅せられ25年の奈良県立医科大 大崎茂芳先生が、コガネグモの糸約19万本を束ね長さ約10センチ、太さ2.6ミリのロープをハンモックをつるす紐の一部に使い、体重65kgの先生を見事吊り上げました。机の上では色々計算できますが、実際に人を吊り上げるなんてやはり感動します。
 芥川龍之介の「蜘蛛の糸」では罪人、犍陀多(かんだた)が御釈迦様の下ろした蜘蛛の糸を手繰り寄せ、上りますが(結果は途中で又地獄に落ちてしまいます)大崎先生はそれが可能であることを実際に示したわけです。すごいですね。
 1992年兵庫県でナゾの火災が起きました。ベランダの洗濯機が突然燃え上がったのです。原因は、蜘蛛が風呂釜のバーナー管へ巣を作ったためガスが逆流、空気取り入れ口から出火、炎が洗濯機のホースに燃え移り炎上したためでした。蜘蛛の糸は髪の毛の約1/10の太さでありながら、300-400℃の熱にも溶けないことがこの原因でした。蜘蛛の糸は強度が強いだけでなく、火にも強く、紫外線による劣化も起こらず、吸水性が高いためナイロンなどに比べて帯電しにくく埃もつかないなどの特徴を持っています。
 蜘蛛の巣は通常7種類の糸から出来ていますが、その各々は太さや伸びの性能がすべて異なりこれを旨く使い分けているそうです。特に蜘蛛が行動するときに必ず出すという「牽引糸(けんいんし)」は最も強度が強く、太さを0.05mmに換算すると絹糸119g、ナイロン130gに比べて424gもの重さのものを吊り上げることが可能だそうです。このような糸を2本同時に出すことで安全性を高め、弾性率限界(力を除いても元に戻らなくなる境界―伸び切ってしまうとき)では蜘蛛の体重の2倍、破壊限界(切れてしまう)6倍の体重まで支えることが出来るそうです。素晴らしい安全対策ですね。
 蜘蛛は4億年の進化の中で他のどんなものより素晴らしい糸の使い方を習得したのだと思います。(すごい自然のショールームでも紹介しています、是非参考にしてください)            2006年6月19日

大崎先生の著書 『クモはなぜ糸から落ちないのか』PHP研究所、「クモの糸のミステリー ハイテク機能に学ぶ」中央公論社 素敵な世界が見られます。


もし虫たちが・・・

長い間、コラムの更新が出来なくてごめんなさい。でも、もう大丈夫です!改めて、みなさんに楽しい話をお伝えします。
昆虫写真家 海野和夫さんの「昆虫の世界へようこそ」には楽しい話がいっぱいです。小さな虫たちが人間の大きさだったら、どんなことが起こるのでしょう・・・・例えば、ナナホシテントウの体重は389kg、大相撲のお相撲さんよりはるかに重いことになります。ミツバチは179kgだそうです。この体重で東京―大阪間、直線距離で約400kmを3-4分で飛行する計算になります。まさにスーパーマンのような凄さです。世界最速のジェット機の速度がマッハ2.8です。時速約3000から3400kmで飛行するすごいジェット機です。この飛行機でも7分以上の時間が掛かりますから、400kmを3-4分で飛行するということはとんでもない速度なのです。おそらく、いや絶対に今のすべての科学技術を投入してもこんなすごい飛行装置は出来ません。さらに、もしミツバチが、ジャンボ旅客機と同じ大きさだったら重さはジャンボの36倍、飛行速度は250倍という信じられない能力を持っていることになります。グンタイアリもすごいパワーです。人間と同じ大きさだったら時速120kmで一日中休まず歩き続け、働き続けていることになるそうです。人間はオリンピック選手でも最高速度は40km出るかどうか、それもせいぜい数十秒も持続しません。
小さな虫たちが人間と同じ大きさだったらと考えること自体いろいろと難しい事のようですが、少なくとも、あの小さな虫たちの素晴らしい行動力を考えると、彼らが見ている世界は、実は私たちが思っているよりもとても広い世界なのかもしれませんね。

すごい自然のショールームへようこそ!

すごい自然のショールームへようこそお越しいただきました。ここでは、ワクワクドキドキする自然の素敵を皆さんと一緒に観てゆきましょう。
でも、突然自然って言われても考えてしまいますね。あまりにも当たり前に自然が存在しているので、私たちはそれをあまり意識しないで生きてきました。大きく息を吸えば、体に必要な量の酸素が入ってくるし、種を地面に蒔けばおいしいとうもろこしが生えてきたり、綺麗な花が育ったり、海に行けば、当たり前のように魚が泳いでいます。そんな当たり前をもう一度見直すことで、自然の素敵を再発見できて、それが地球のことを考えた新しい暮らし方やものつくりにつながればとてもうれしいことだと思います。


CIMG0359.JPGCIMG0212.JPG


さて、私の家の前には美しい森が広がっています。春は綺麗な萌黄色(もえぎいろ)に染まり、冬はもっこりと雪をかぶった景色が広がります。あまりの美しさに見ているだけでうっとりしてしまうことも度々です。森の中にいると目をつぶっていてもとても心が落ち着きます。是非、試してみてください。でも、どうしてでしょうか?
まだ、わからないこともたくさんありますが、まず、木が発散する匂い成分、そして森の中を抜けてゆく風の揺らぎ、葉の擦れあう音にもリラックス効果のあることがわかってきたそうです。最近ではすぐにキレてしまう大人や子供が増えていますが、そんな人には、こんな森の素敵をパックにして振りかけてあげられると良いですね。